小咄

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くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

9月25日

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【割烹 春一】





石燕「あああ 今から帰る時が怖いっ」どよーん。

ひな「あの石段確かにキッツイですけどね」


家康「だからってずーーっと家に引きこもってるわけには行かないでしょ

ちょっとずつでも体力つけようね

あ、ぬる燗とおつまみお任せで よろしくー」

庵「まだ日が高いんだけど。」

家康「平気平気
ちょっとくらいバレないって」へらへら


彬羽「毎回余すところ無くバレてるがな。」じゅおお


家康「お? いい匂い 何焼いてるの?」



彬羽「牛の胆 いわゆるレバーだ。」

一同(Σ何気に栄養のある物を!!)



家康「お前ホント気遣いのカラスだよね
ほらほら 栄養つけて体力つけよ」


石燕「あの、言いにくいんすが
レバー駄目っす。
あんまりコッテリしたもんはちょっと」

家康「うん。見るからにその辺の草食べて生きてそうだもんね」

石燕「Σ草って!!」




家康「レバー二人ぶん頂戴。
夏の疲れとらなきゃねー」

彬羽「お前はいいトシなんだから少し控えろ」きっぱり




ひな(あら?まさかあの家康さんが怒ってる?)ひそっ
朱禅(あいつ好き嫌い言う奴嫌いなんだよ
贅沢抜かすんじゃありませんってよ)ひそひそ


庵「うう、空気が重い

わ、私もちょっと貰おっかなー 体力仕事だし」





家康「石燕ちゃんもさ
タンパクなもんばっか食べてるから 白にかいわれ大根とか言われちゃうんだよ

食べて体動かさないとオッサンになってから辛いよー?」

庵「Σぶはっ!」




家康「Σぎゃー!いおりん レバー吹かないで!!」ひいいっ

庵「変なところはいっごほっ!げほ!!」

ひな「あーはいはい。ツボっちゃったんですね」背中さすりっ



石燕「これあっしのせいっすか?」

彬羽「若干そうだな。」きっぱり





朱禅「まあ食いもんの好みなんて環境にも左右されるからなー

物心つくまでに食ってなきゃ一生無理ってのもあるしよ」

庵「げほっ、例えば?」

朱禅「お前大丈夫か?

例えば

納豆とか。」

彬羽「無理だ。」即答。



ひな「Σえ!無理なんですか!?」

庵「Σ甘いものも駄目でそっちも駄目!? Σうごほっ!」

彬羽「Σうるせえ!お前は水飲んでこい!!」



石燕「ひょっとして 御実家すっごい厳しい家柄だったとかっすか?」



一同「「「「なんで解るんだ。」」」


彬羽「お前らも直に見てないだろが。」



石燕「いや、だって

甘いもの禁止で 庶民の味方の納豆も食べてないと考えると
色々厳しいボンボンかな?と思うじゃないっすか」

家康「おおー。鋭い」ぱちぱち


朱禅「あ、お前が甘いの駄目なの慣れて無いからか」納得。

彬羽「何だと思ってたんだ。」

ひな「単純に好き嫌いだと思ってました」きっぱり




庵「へー。そう考えると味覚って子供時代が作るもんなのか」

ひな「そう言えば庵さんも生まれは確か
庶民の食べ物大丈夫なんですか?」

庵「・・お嬢って言っても棒切れ振り回してる系だったし」ふっ

朱禅「まかないで奈良漬けめっさ食うよなお前。」


石燕「奈良漬けうまいっすよねー」うんうん。



ひな「そう考えると 石燕さんは草食べて育ったんですか?」

石燕「それ単なる家康さんのイメージっす。
ちゃんと米は食べてましたって」



家康「ん?

・・あー。」納得。

彬羽「あ、そういう事か」ふむ。

朱禅「ん?何だが」




石燕「商家の三男坊って 扱い雑なんっすよ」ふっ

家康「Σ軽く意地悪してすんませんでしたあっ」土下座っ



庵「成る程。粗食だったか」


石燕「Σ仮にも殿様が土下座とかちょっ」わたわたっ

家康「大丈夫。やりなれてるから」キリッ

彬羽「お前謝る気あるのか?」









白「つまり 慣れれば甘い物食べられるんだな?」

彬羽「Σ脈絡無く生えるな!どこから「普通に店の入り口から。」



粋「皆話に夢中で気がつかねーんだもんよ」

ひな「あら いらっしゃい
色々と衝撃の事実が発覚しまして」

白「うん、聞いてた。」

朱禅「お前らいったいいつから居たんだよ」





白「庵がレバー吹いた辺り。」


庵「Σぎゃああ!めちゃめちゃ嫌な所からっ!!」ひいいっ


粋「兄貴しーっ! だからそれ言っちゃダメだって」

白「あ。しまった。」




朱禅「奥で水飲んで来ていいぞ。」

庵「どちくしょおおお!!」だだだだっ



白「あいついつも走ってるな。」

ひな「ほとんどの原因白さんですけどね。」




家康「んで、何?お前は彬羽も甘党に引きずり込みたいの?」

彬羽「Σばっ 話を戻すな!」


白「そうだ忘れてた。
甘党云々じゃなくてな
迷惑なんだ」むう。

彬羽「は?何がだ」




白「これからの時期 うっかり肉まんとあんまん間違えて渡すとお前ぶっ倒れるだろ
うかうか買い食いも出来ないんだぞ!」びしっ

石燕「ひょっとしてめちゃ仲良しっすか?」」




粋「兄貴はほら
あんなんだけど属性『兄貴』なんだよ。」

ひな「あー。自分だけとか出来ないタイプなんですね。」

朱禅「すっげえ意外」うわあ。




家康「あのさ。毎度人数分お土産買わなくていいんだよ?
買い食いの意味わかってるかなー?」

白「何と無くだ。」

ひな「お兄ちゃんが染み付いちゃってるんですねえ」うんうん。






石燕「よっし!彬羽さんっ
あっしもレバー食べれるようになるんで 彬羽さんも甘いの食えるようになりましょ!!」くわっ

彬羽「Σ待て待て待て待て!なんでそうなる!!」

石燕「こういうのは勢いっす!!」




家康「飛天に頼んで胃薬用意しといて貰わなきゃ」


ひな「ちなみに白さん納豆食べれます?」

白「無理、腐ってるだろあれ。」きっぱり

朱禅「あー。動物の感覚だとそうだよな」うんうん





粋「好き嫌いとか何歳児だよお前ら。」

彬羽「Σお前が言うか!?」


粋「Σはああ!? 俺は好き嫌い無いっての!
むしろ食えるもんがあるだけ有り難いと思えっての!!」



朱禅「Σお前もどんな幼児期だよ!」


家康「あー 過酷だったらしいからねえ」







ひな「人数分適当にお出ししときましょうか?」ひそっ
白「だな。おごっとく」ぼそっ




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