小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

9月19日

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石燕「おや。お休みなのに御出掛けっすか?」

魄哉「はあ。まあちょっと もう片方の仕事 ですかねえ」がさごそ


石燕「ふむ、袈裟ではなく式服


さては妖怪がらみっすね!」きらーん

魄哉「危険なので連れていきませんからね?」




石燕「えー。やっぱ駄目っすか」

魄哉「石燕さんは見えはしても 他は普通の人間なんですから
危ない所には連れていけません」



石燕「で、最近この辺カサカサしてるこの小鬼と何か関係が?」

魄哉「あの、普通に鷲掴みしないで下さい
Σうわちょっと こっち向けないで噛むんですからそれ!!」

小太郎(普通って何だろう。)




石燕「そういや 何か変な無実みたいなのも多いっすよねえ
お茶に飛び込んでこないか 気になってしゃーないっすよ」

魄哉「夏のコバエ感覚ですか」

石燕「普通の虫と同じように見えてるもんで」きっぱり


魄哉(身を守る術が無いのにそれだけ見えて平気とはどんなメンタルをしているのでしょう。 )うーん



石燕「て、事で怪異には慣れてんので遠くから見るだけならー」


魄哉「・・・。」



きゅっ。



石燕「Σぎゃー! 何すかこれっ動けない!!
柱とかちょっ 外してえええ」じたばたっ




魄哉「さて、シロ君は先に行ってますし
小太郎君。お手伝い頼みますねー」

小太郎「石燕いいのか?あれ」

魄哉「動けたら着けてくると判断しました」


石燕「Σうっおう!バレてた」

魄哉「よし、行きましょう」すたすた。




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魄哉「では ここの道を塞ぐのでお二人サポートよろしくお願いします」

シロ「ほう。これが鬼門か

・・何だこれは 小鬼が躍りながら出てきとるな」

小太郎「あんま顔近付けると噛まれるぞ」

シロ「Σげ」飛び退きっ




魄哉「こうやって江戸の鬼門や凶方には祠や神社を立てて門をふさいで 出来るだけ人との摩擦を生まないようにしてるんですがね

やっぱじわじわ緩んで開いて来ちゃうんですよ

それで、定期的に閉じなきゃいけないと。」


シロ「ふむ。成る程な

で、俺らはお前が作業しておる間にちょっかい出してくる小鬼を始末すれば良いのだな?」

魄哉「ですね。
普段は蒼月君とかにお願いしてるんですが 今日朝方冷えてたんで眠くて仕方ないようであっはっは」



シロ「さらっと言っとるが 蒼月が冬眠でくたばりかける時期が近いのだな。」

魄哉「大丈夫です。既に火鉢はスタンバってますよ。」

小太郎「毎年だもんなあ」ため息。





間。





小太郎「あー。しんどっ! 多いっ!」

シロ「何が腹立つって こいつら何も考えて無いだろ!
踊るわ噛むわ 登ってくるわ腹のたつ!!」いっらああ



魄哉「まあ知的生命体では無いですからねえ
思想も思考もないエネルギー体みたいなもんですし

とりあえず修繕終わりましたんで片付けますか
お疲れ様です」

小太郎「あー やっと終わっΣぎゃいいいん!!!」


シロ「Σ小太郎!尻尾!尻尾に一匹ついとる!
こら離れろ 噛むなこらっ!!」





ぼんっ

小太郎「Σあぢいいいいいっ!!」ぎゃいんぎゃいん

魄哉「Σ小太郎くーん!!」ひいいっ


粋「ぎゃ!ごめん 火力きつかったか!?」

シロ「ん?なんだお前 こんな町外れに
手伝いならもう終わったぞ?」

粋「へ?手伝い?」

シロ「違うのか?」




白「ちょっとこの前忘れ物したから 取りに来たんだ


よいしょ」


鬼門にずぼっ!


魄哉・小太郎・シロ「Σ!!?」




白「あれ?なんか狭い

入りにくいな」鬼門拡げっ


シロ「Σこらこらこら!せっかく塞いだのに何をしておるかあっ!!」

粋「いやだって いつもの妖怪共の集まり主にこん中だしよー」

魄哉「Σこんな所に集まってたんですか!?」





白「妖怪軍団が町中の居酒屋でどんちゃん騒ぎしていいのか?」

魄哉「すみません。御英断です」




小太郎「成る程。しょっちゅう集まってるって割に
百鬼夜行の噂とか少ないのは」

白「人の目の届かない所でやれば騒ぎにならないだろ」

シロ「理にはかなっておるな」ふむ




白「じゃ ちょっと捜してくる」


小太郎「あ、入って行っちゃった」


粋「兄貴ぐらいじゃねえと開けらんねえから毎度下っ端妖怪達が誘いに来んだよ」

シロ「成る程。会場の施錠係のような物か。」ふむふむ






小太郎「なあ、思ったんだけどさ」

魄哉「・・何でしょうか?」




小太郎「定期的に拡がって閉まらなくなって小鬼がポロポロ出てくるのって
白がしょっちゅうこじ開けてるからなんじゃ」

魄哉「全く同じ事考えてました。」ふっ


小太郎「考えたら魄哉の閉じたのがパッカンパッカン開くわけ無いもんなあ」うんうん

魄哉「僕はまた江戸が魔物を呼ぶような魔窟なのかと。」



粋「つか お前らは何してんの?」きょとん。

シロ「Σ頼むから会話で察してくれ!!」

粋「へ?」






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挿音「ほー。こいつはいいな
両親指結べばマジで外せねえわコレ」 キセルすぱー

石燕「あの、感心してないで外してくれないっすかねえ?」



挿音「んで 何かを腕通してやれば拘束する必要も無し
成る程使えるな」ふむふむ

石燕「Σ駄目だ!話聞いてないこの人っ」ひいいっ




千様「助けてもいいけど、一体何をしたのよ石燕さん」

石燕「妖怪がらみのお仕事を見たいと言ったらこんな
家康「千ちゃん外しちゃ駄目。この人食われに行っちゃうよ」





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