小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

9月16日

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玄関がららっ



彬羽「あー。今日も暇すぎだろ
大丈夫かあの店 」ぶつくさ

一二三「おかえりなさいだー。」てててっ


シロ「おお。帰ったか
迎えがあって微笑ましいな」




彬羽「ん?ちょっと待て

何か焦げ臭くないか?」ぴく

シロ「火事では無いので安心しろ


ただちょっと家康が揚げ物をだな

彬羽「Σ今すぐ全力でやめさせろっ!!」




家康「あー でっかい声したと思ったら
おかえり調度聞きたい事が「Σ揚げ物してる時に火から離れるな!!」



シロ「落ち着け。だから俺が待機しておるのだ」

一二三「シロさんも大変だな」

シロ「最近完全に消火班と化しておる気がするわ」ため息

一二三「そうだ!いっそ火消しになったらいいんでねえか?」名案っ

シロ「Σこれでも侍なのだが!?」





家康「あのさー 揚げ物ってどうやって火が通ったか見分けんの?
何回か試したけど生焼けでさあ
今度こそと思ったらこの通り」ごんがり。

彬羽「Σなんだその炭は!油が火を吹くだろ!!」




家康「肉は生で食べるとヤバイばい菌に感染するんだよ!
多少焦げても火を通した方が善し!!」びしっ

彬羽「それで豆知識のつもりか。」



千様「殿、 彬羽君に知識で勝とうとしちゃダメよー

ちなみにアタシもよく分からないから 傍観してるわ」ふっ


彬羽「ちょっと待て、前々から気になってたんだが」

千様「ご飯は里出奔してから ずーっと魄哉にたかり続けてるわ」きっぱり

シロ「あやつの変な忍耐強さはその辺からか。」納得





彬羽「えー まずは

肉の切り方がなってない!

・・なんだこの肉塊は」




家康「畑荒らしてたのを小太郎が仕留めた猪だよ」

彬羽「Σこの大きさの猪をか!?」


千様「あら?彬羽君でも猪そんな強敵なの?」




彬羽「里に居た頃 山に入った爺が猪に跳ねられる事故が多発していた」真顔。

家康「そりゃ烏天狗の里 山奥だもんね」うんうん


彬羽「まあ そこらにいる猪とは違って小山のような
そう言えば灰色のも居たとか何とか」ふむ

千様「あのそれ、猪というか神様の部類なんじゃない?」

家康「人語を解して 人と対立してそうだよね。」うんうん



一二三「はねられたお爺ちゃんは大丈夫だったんだべか?」

彬羽「そこは年寄りでも烏天狗だからな
軽くアザが出来たとかそんなんだ」


シロ「すまん。俺はお前らが怖い」




彬羽「さて、まずは猪肉なら切り方から違う」

家康「Σへ!?そんなんあるの?」


彬羽「試しにさっきの炭を

調度いい所に おい。ちょっとかじってみろ」


粋「へ? Σこの黒いのを!?」ひいいっ

シロ「変なところに来るからだ」

粋「Σいやいやいや!なんか台所焦げくせえんだもん!」

彬羽「いいからとっととかじれ」



粋「へーい。

・・・・・・噛めません。」


彬羽「この通り 猪は筋肉質で肉が非常に硬い
料理する際は薄切りが鉄則だ」

粋「いやこれ 実験いるか?」もごもご



家康「へー。じゃあ薄く切って衣つけたら煮えた油にドボンでオッケー?」

彬羽「せめて筋を切れ
後は叩いて柔らかくするくらいは必要

臭いもキツいから臭みを消す効果のあるショウガと酒に漬け込むのもアリだな」


千様(本格的なお料理教室だわー。)



彬羽「そして油は衣の欠片を落とし
一気に揚がって浮いてきたら適温

油が跳ねないよう低いところからゆっくりと入れる」

家康「ふむふむ。」


一二三「粋さん、それ無理に食べなくて良くねえだか?」

粋「いや頑張れば何とか アゴ疲れっけど」ごりごり

シロ「おそらく食えるのはお前らくらいだな」引。





彬羽「で、泡を見てみろ

泡が小さくなり油の音が小さくなれば火が通った印だ
これで良し。」てきぱき

家康「おおー!」ぱちぱち




彬羽「ったく なんでバイトでも家でも料理しなきゃならねえんだ」

千様「おつかれさまー」




家康「いやー 私も色々考えたんだよ」

彬羽「? 何をだ」


家康「私 殿業は影武者と天海に丸投げでしょ?

で、常に家に居るなら

いっそ主夫になろうかと!!」びしっ

彬羽「せめて自分の部屋の掃除してから言え。」




家康「そ、そこはね 順次そのー 」

彬羽「順番が逆だ
自分の事も出来ねえ奴が家事なんざ出来るか」



千様「今度はお説教はじまったわ」

シロ「何か 何処かで見たような構図だな」




魄哉「そもそも文官の仕事はどうしました?」

家康「Σぎゃー! おかえりなさいませっ!!

ごめんなさい サボってたら出勤しずらくなったのでばっくれようかとっ!」ひいいっ

魄哉「コネで捩じ込んだんですから さっさと行きなさい!
白い目で見られるのは今に始まった事じゃ無いでしょうが!!」くわっ

家康「はーい!すんませんでしたっ」びくびく



魄哉「彬羽君すみません。おもりありがとうございます」ため息。

彬羽「お前も大変だな。」








粋「これはこれでクセになるかも」ごりごり

白「木炭って旨いのか?」はて。









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