小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

8月27日

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一二三「石燕さん お願いがあるだっ!!」くわっ

石燕「はい?」きょとん





一二三「夏休みの宿題手伝ってけろ!!」どすっ

石燕「寺子屋も行ってないのに 誰から出されたんすか」







蒼月「えー。つまり
バカラスが夏の間 暑さで使い物にならないからその分自習しとけと」うんざり。


シロ「これを全部夏用に作ったのか
ほんとワケの解らん所で器用な」

千様「見事に教育パパねー。Σうわっ めちゃめちゃ字綺麗なんだけど!」ひいいっ



小太郎「お前以外と溜め込むんだな」

一二三「えへへ。 この山見るとついつい後回しにしちまうだ」

蒼月「そりゃそうだよ
こんなの何の役に立つのかわっかんないしー」




石燕「で、なんであっし名指しだったんすか?」


一二三「なんか一番お勉強出来そうだと思ったんだ。」

蒼月「Σはああ!? ちょっと待って
俺は出来ないんでなくやらないの!!」




一二三「出来ても結局やらねえのならお願いしても無駄だべ?」

蒼月「Σくっ!」

シロ「幼児に負けるな」



家康「まあズルは良くないけどね
子供なんてこんなもんだよ。

来年は自力でやろ・・ 」ページめくりっ


シロ「ん?どうした」




家康「彬羽はこの子を学者にでもする気なのかな。」ぱたん

小太郎「Σ難易度どんだけ高いんだよ!」




シロ「どれ見せてみろ

おい待て、こんな画数の多い漢字普段習っておるのか?」

千様(ヤバイ。アタシ書けないわこれ)覗きこみっ


小太郎「あはは。画数多い漢字ってムシみたいだなあ 」



蒼月「Σ全く片付く気がしないんだけど!!」



家康「んー。だってこれはさあ

あ、白 ちょっとこれ見てみて」

白「ん?何だ?



読めない。」1ページ目。


蒼月「元からその人平仮名しか読めないだろ」


白「一から十まで書けるぞ。」むっ

蒼月「あ。うん 頑張ったんだね ごめん」




千様「粋君どう?」

粋「え、絵日記担当でいいかな?」冷や汗だらだら




家康「えーと。じゃあ私それっぽく読めません多めで漢字の読みを」

シロ「100字帳はどうする?」





白「そう言えば しゃきょうってのすると精神が鍛えられるらしい

漢字沢山書くなら鍛錬向けかもしれないな」

シロ「・・ 引き受けよう」ふっ



粋「兄貴 えげつねえよ。」



一二三「皆さんありがとうごぜえますだ」じーん。



石燕「よしよし。じゃあっしは読書感想文いきますかねー

あんまガチるとバレるんで、読んだ本の中で適当なのを記憶を頼りに」




千様「一応聞くけど 本は何を?」

石燕「『遠野百物語』とかダメっすか?」



千様「調度作文得意じゃないし、アタシが書くわねー」

石燕「Σあれっ?あっしが10歳くらいの時の愛読書っすよー?」


シロ「Σまた突っこみづらいな!」




粋「妖怪が妖怪の研究してどうすんだよ」

小太郎「一二三がそんなん書いたら 彬羽、遠野に変な友達でも居るのかとか要らない心配するぞ」





石燕「えっと じゃあ。大人しく工作します 」ごそごそ

シロ「絵はいかんぞ。プロが書くとバレる」
石燕「Σう」



白「変わるか?」

石燕「お願いします。」




千様「後残ってるのは えーと?

算数 てか数学ねこれもう。

と、自由研究? 工作の他にこんなのまであるのねえ」うわあ


シロ「ちょっと待て。
数学なんぞ出来る奴おるのか?」


一同「・・・・」




小太郎「い、家康」

家康「ごめん。私文系 」冷や汗だらだら。

石燕「同じく。てか彬羽さんの作った問題なんて解ける気がしねえっす」






一二三「蒼月さん。やれば出来るんならお願い出来ねえべか?」

蒼月「Σへ?」ぎくっ



一二三「さっきはごめんなさいだ。
出来るんならお願いしますだ」深々おじぎっ

蒼月「え、えーと。そりゃ出来ない訳じゃないんだけど」





粋「出来るんならやってやれよー?

子供が頭下げて頼んでんのによ
拗ねてやらねーとか
男として いやオスとしてどうだよ」にやにや


蒼月「Σうっさい!ここぞとばかりに日頃の仕返しすんなよ!!」



家康「日頃って 蒼月なんかやってるの?」

千様「粋君大概おちょくり倒されてるわよ」

シロ「チリも積もればか。」





蒼月「だああ畜生貸してみなよ!
俺の頭脳を見せてやるよっ」くわっ


一二三「わーい!お願いしますだっ」



シロ「仮にも子供向けの問題なのだがな」

蒼月「そうそう、多少小難しくても何だかんだで子供向けなんだから あのバカラスも解って


ほんとムカつくなあのバカラス」 課題ばしっ


家康「がんばれー。」



石燕「じゃ あっしは自由研究っすね

さて、お題は何にするか」ふむ。






小太郎「どうしよ。俺も何か」おろおろ


白「小太郎。ここに肉球スタンプ」

小太郎「おお!了解!」ぺたん


粋「兄貴は何を描いてんだよ」






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彬羽(これで誤魔化したつもりかっ!!?)


魄哉「うっわあ。見事に筆跡バラッバラですねえ」




彬羽「筆跡だけじゃねえ 見てみろ。」

魄哉「おや、数学8割正解ですね
間違ったのも途中の計算でミスってます」

彬羽「解ける訳がねえ 教えてないからな。
解かなくてもめんどくさい数式に慣れればと思ったんだが

途中計算の度に紙面えぐれそうになってる辺り 誰がやったか解るな」


魄哉「あー。あの子 地頭はいいのに
残念ですよねえ」



挿音「で、これは何だよ」

魄哉「現代アートと割箸で作った怪獣ですか?」

彬羽「犬の絵と 自由研究の割り箸細工だ」

挿音「ん?こりゃ何を研究したんだ」

彬羽「わからん。」ため息。


魄哉「居ますよね。
自由なんだからと研究の辺りすっぽ抜けちゃう人」



彬羽「他にも読書感想文は読んだ本がファッション誌。100字帳は筆跡ガン無視の字が猛猛しい上はみ出している。
絵日記は 中身は子供だが子猿同然で完全に一二三の体験じゃねえ


あいつらこそ夏の課題出すべきじゃないのか。」

魄哉「今更どうにかなるとは思っておりません。」きっぱり






彬羽「全く 怒る気も失せる」ため息。



挿音「つーか課題とかうぜえだけだろ。

ガキなんざその辺で遊ばせときゃ勝手に色々学ぶんだよ」キセルふー。


魄哉「ですねえ。誰かさんは勝手に色々学んで大変でしたねえ」ふっ

挿音「逞しけりゃいいんだよ」目そらしっ




魄哉「ちなみに殿のは?」


彬羽「あいつはどうなってんだ。一二三の筆跡コピーしてやがるぞ」


挿音「あー。文書偽造上手えからな」

彬羽「Σ何をしてるんたあの馬鹿殿は!」

魄哉「必要悪です。

あー。 力みすぎて大人の手の跡いってますねえ
離して見ると解ります
冷や汗でもかいたんですかね」

彬羽「だな。 コピーぶりが完璧過ぎてそれが無けりゃ騙される所だった」

挿音「普通騙されるだろ。
お前は探偵か何かかよ」










鏡子「これは、夏の風物詩になりそうですねえ」にこにこ。

九尾「子供一匹に大袈裟な奴等じゃのー」あくびっ







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