小咄

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くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

8月19日

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[割烹 春一]




がららっ


粋「ちゃーす。 あー今日も疲れ




庵「かぼちゃの煮付けまだー?」

朱禅「Σやべっ 彬羽頼んだ 包丁ちょっと洗わねえと!」

彬羽「全く手際の悪い ふんっ!」

ばきゃっ


粋「入るなり とんでもねえなこの店。」




白「かぼちゃって素手で割れる物だったか?」すたすた。

ひな「マグロの解体ショー並にうちの店の名物になってますよ」

粋「あー。いっつもやってんだなあれ」




庵「さすがに夏の間は無かったけどね
パフォーマーがぶっ倒れるから。」

彬羽「誰がパフォーマーだ。」




白「なんだお前も芸人か。」※役者

彬羽「Σ一緒にするな!」※割烹バイト

粋「Σいやいや! 一緒にされたら喜ぶべきだろ!!」※役者見習い



朱禅「価値観違い過ぎてややこしい奴等だな」包丁ふきふき

ひな(という事は今のは誉め言葉だったと。
解りにくい)ふむ。


庵「で、稽古帰りって事は 天ぷらうどんとえーと?」

粋「んー。 なんかガッツリしたもん欲しいかな 何すっかなー」

白「今日はうどんはやめる」

ひな「あら珍しい」


白「今日はえーと。

茄子の天ぷらで」


朱禅「お前天ぷら好きだな」

白「家康の影響だ」

彬羽「確かに夏場天ぷら多かったな」納得。



朱禅「しかし茄子か。調度いいのが入ってんだよな」がさごそ

白「うん。だと思った」

ひな「?

予知能力でも習得したんですか?」

粋「兄貴 何だと思われてんだよ」

ひな「電波な方です。」きっぱり

粋「Σ否定出来ない!!」



白「でんぱ?」

彬羽「知らんでいい。」




庵「あー。そっか なんだかんだで8月も10日くらいか
今年の夏は早かったなあ」しみじみ

彬羽「いや。まだまだ夏だろ」

粋「お前が立ってられる時点で大概涼しくねえ?」



彬羽「・・成る程。」ふむ。


朱禅「今年はあんまぶっ倒れなくて良かったよなー」




白「そんなこんなで 石燕が今朝
『秋ちかいっすねー。』とか言ってたから 茄子もそろそろだなって」

彬羽「あいつそんなのも解るのか?」



白「占えるらしいぞ。
あーした天気になーれって」

粋「兄貴、それは下駄占いって言ってな」



朱禅「ちょっと涼しいから夏も終わりとか言われたんじゃね?」

白「ああ。言ってた言ってた」

庵「下駄関係無い無い。」





粋「あれ?つーかよ。
茄子は夏のじゃねえの?」


ひな「種類によっても違うんですよ」




白「うん。いわゆる

秋茄子は嫁に食わせるな って奴だ。」 どやっ

彬羽「その手のいらん知識は蒼月か」




ひな「更に変な知識がひとつ。」

粋「それよか一般常識と近所の道覚えてくんねえかな」





白「で、これどういう意味だ?」

庵「嫁いびり。」きっぱり

白「・・・。」




朱禅「おい。茄子揚げていいのか?すんげー不服そうだけど」





彬羽「揚げ茄子には塩のみと言う奴も居るが、手前の味覚的にはシンプルにポン酢。
いや、揚げたてにはこっちの抹茶塩か」

白「山盛り頼む。」きらーん

一同(Σ胃袋動かした!!)




ひな「粋さんもお兄さんと同じのにしますか?」


粋「いやその。

味は嫌いじゃないけど茄子苦手で」小声っ

庵「あー。たまに居るよね
ぬめっとしてるから? 種?」

粋「んー。なんでだろな。何かイマイチ」




朱禅「茄子の旨さは大人にならなきゃ解らねえって言うからなあ。ほれ揚がったのから食え食え」じゅわー

白「あ。 確かに」 にやり。

粋「Σ単に好みの問題だっての!!」








彬羽「焚き付けといて何だが

揚げ物あの量良く食えるな。」


庵「てかどこに入ってるんだろ」

ひな「カロリーの化け物ですよねえ」うーん。



白「食欲の秋。」サクサク。

粋「いやまだ夏だからな」





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