<割烹 春一>
彬羽「暑い！！」くわっ
朱禅「鍋に向かってキレんなよ」
ひな「彬羽さん大丈夫ですか？
毎朝出勤だけで瀕死ですけど」
庵「鍋見るの代わ「いや、大丈夫だ。」
ひな「あ、まだ行けますね」
庵「即答って失礼な。」むう
がららっ
シロ「今日も蒸すな 彬羽生きておるか？」
ひな「あら珍しい いらっしゃいませ」
シロ「使いを頼まれたのだが暑くてかなわん
休憩だ 何か冷たい物を貰えるか」
庵「冷えたわらび餅とスイカと水羊羹あるけど」
シロ「いや。俺は甘党ではないからな？
とりあえず水でいい」
ひな「白さんのおかげでこの店も甘いの増えましたからねえ」
朱禅「おかげって言うか 作れって五月蠅えからなあ」
シロ「うちの阿呆師匠がすまん」
彬羽「そう言えば師匠だったか。」よろっ
シロ「ふむ。やはり瀕死だな」
ひな「スイカ冷やしてる桶に定期的に手突っ込んで涼んでるんですけどねえ」
昼休みには裏に行って水もかぶって来たんだがな」よろろっ
庵「見事に全部乾いてない？」
ひな「熱量高いんですかねえ」
朱禅「んー。確かに料理してると熱こもるからなあ
客来てもも店内暑いって出てっちまうんだよ
それでだ。」
シロ「ん？」
朱禅「この桶に加減無しで氷柱立ててくんね？
見るからにひやっこい奴。」
シロ「お前は人の特殊能力なんだと思っておるのだ。」
朱禅「まあまあまあ、彬羽を助けると思って
夏の間好きなもん好きなだけ食い放題にするからよ」
シロ「Σ必死か！
ん？ちょっと待て！まさか連日やらせる気「暑さから皆を助けると思ってよろしく」
間。
がららっ
粋「ちぃーす 外暑 Σうっお！中湿気すごッ！」
シロ「やはりか。」ぜーぜー
白「お前何してるんだ？」
シロ「溶けた先から湿気がヤバくなるので凍らせ続けておる」ぜー
ひな「もはや空気に溶けちゃって 室内ひやすら冷やすしか無い状態です
困りましたねえ」
白「カビ生えそうだな」
庵「Σ確かに！」
彬羽「食い物屋として問題ありだな。
湿気が溜まりやすそうな所には気を付けるか」
ひな・庵(Σ気温下がった途端復活してる！！)
粋「湿気か。よっしゃ任せとけっ」
朱禅「店燃やすのは無しな？」
粋「Σ燃やさねえよ！！」
白「ん？他に何かいい手があるのか？」
ひな「あ。お兄さんの方が問題ですね」
粋「あるんだなーこれが。
じゃじゃーん。 うっすい紙を用意します！！」しゅばっ
庵「なんでそんなの持ち歩いてんの？」
粋「兄貴の食ってたまんじゅうの包み紙。
その辺にポイ捨てダメだろ？」
シロ「どちらが兄かもはや解らんな」
粋「これをこう。ヒラヒラっとなるように持って室内をゆっくりと」てくてく
一同(なんだこの光景。)
粋「んで、静止して 紙が全く揺れない所は 空気の動きがねえから湿気がこもってカビ生えやすくなんだとよ」
朱禅「めちゃためになるけど なんでお前んな詳しいんだよ」
粋「そりゃ独り暮らし歴長かったもんよ
借家にカビ生やしたらまずいだろ？」
シロ「触るもの皆斬り伏せていたヤンキー時代に紙持って室内ウロウロしておったのか。」
白「の、割りには元いた長屋めちゃめちゃだったな。」
粋「兄貴。半分は壊したの兄上サマっすよ」
庵「あー。 損害酷くて直せなくていまだに長屋半壊してるわ」※お隣さん。
粋「Σやっべ！解約してねえのに梅雨の間忘れてた！！」
朱禅「大家が可哀相だな。」
彬羽「ん？確か修理代はお前が大家に渡してなかったか？」
白「何の事だ」即答。
ひな「お兄ちゃんですねー」
庵(それで直ってないって あのゼニゲバ大家っ)うわあ
シロ「さて、カビ対策はどうにかなるとしてだ。
凍らせ続けるしかないこの状況をどうするか」ため息。
白「風通しよくすればいいだろ。」
がららっ バタン！バタン！バタン！バタン！
庵「Σぎゃああ！熱風がーっ！！」ひいいっ
ひな「窓開けるの早いです！早いです！ あつっ！！」
朱禅「あ、彬羽が一気に具合悪くなってるぞ」
白「ほっといたらシロも倒れるし
バカラス我慢しろ」
彬羽「Σ誰も文句言ってねえだろがっ！！」
白「暑いからって俺に当たるな」むう。
シロ「力及ばず すまん。」ずーん。
粋「・・今日ってさ
今年の暑さのピークとか言われてるらしいぞ」
ひな「あー それなら後は涼しくなるばかりですねえ」
庵「いや、８月入ったばかりだから
現実見よう」
