小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

7月20日

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[割烹 春一]





粋「これはいったい・・」

蒼月「うっわー。 派手にやったねえ」




ひな「あら。いらっしゃい
今ちょっと営業出来ないんですよねえ」苦笑。


粋「Σいやいやいや、見りゃ解るからっ
なんだこれっ」

白「誰がやったかは解るけどな」





シロ「見てのとおり店内氷浸けだ

ほんっとうにすまん。」

白「何がどうしてこうなった」






庵「えと。そこは私から」挙手

一同(やっぱりか。)


庵「Σ言いたい事めちゃ顔に出てるっ

えーと。 実は そのこの暑さで虫がね」




白「御器齧りか?」

彬羽「食いもの屋でその名を出すな。」


ひな「いえ、太郎ちゃんではなくですね
その、 そこに残骸が」指差しっ

蒼月「ん?蜂の巣?」



朱禅「軒下にでかい巣作られてよ
危なくてしゃーねえどうする勝手話してたらよ」




庵「じゃあ取ればオッケーと。もぎ取ろうとして蜂の集団激怒させました。」


白「お前 結構バカだろ。」きっぱり


庵「Σばっ・・!

反省してます」どよーん


粋「兄貴 言わなくても自覚してるから言わない言わない」

白「考える前に思わず口から出た」



彬羽「蜂は危険が迫ると 仲間を呼ぶフェロモンを出すからな

そりゃもう店の中真っ黒で酷かったぞ」ため息

シロ「で、偶然居合わせたので とっさにまとめて凍らせたと言うかわけだ。」


蒼月「おお。意外とファインプレーだったんだね」


粋「Σうわ!よく見たら中で蜂凍ってら
こわっ」

ひな「シロさんが居てくれて助かりましたよ ほんと」


粋「だな。俺や兄貴なら とっさに店丸焼けだもんなー ははっ」

朱禅「Σははっじゃねえよ!洒落にならねえ!!」ひいいっ


ひな「いっそこのままオープンします?
暑いですし ある意味いいかも」

彬羽「解けたら蜂の屍出て来るのにか?」

庵「うわあ。食べる気無くすそれ」



朱禅「店は凍ったけどよ

まあ、厨房にもどうしてもコバエ寄ってくるし
殲滅できたからいいかと思ってる」

白「いいのか。」

蒼月「飲食店にとって虫がどんだけ驚異か解ったよ」うんうん




がららっ


飛天「そんな虫のトラブルにはこの鉢植え!」

じゃんっ



彬羽「お前最近訪問販売みたいになってるぞ」




粋「Σあ。兄貴がツボった!すげっ」

蒼月「Σほんとだ!鉄画面が横向いてぷるぷるしてる!! めずらしっ」


シロ「ツボがおかしくないか?」







白「で、飛天 何を持ってきたんだ?」

飛天「いやそれが ってなんで弟だけシバきあげた?」
白「何となくだ。」



飛天「ま、いいか。

じゃじゃーん! うちの里の品種改良で誕生した意思のあるハエトリ草 歩かないバージョン!!」


粋「Σ前に俺が食われかけたやつ!!」ひいいっ




蒼月「ちょっと待って
歩かないバージョンて事は 歩くのもいるの?」

飛天「植物も進化したら動けるからな
いやーその辺の草木も 意思疏通が出来ないだけで意識はあるって事だろなあ」しみじみ



ひな「カラス天狗の里って 実験マニアの集まりですか?」

彬羽「いや。あいつだけだ。」






飛天「て、事で ひとつどうだ?」

ずいっ

彬羽「また変なもん作って 里の外に捨てて来いって言われただけだろ手前。」



飛天「Σ言うなよ!!」

彬羽「Σやっぱりか! それでも頭か 下の奴等の心労少しは考えろ!!」くわっ


ひな「あの 二人とも カラス羽出てます
店内羽毛散ってるんでやめて下さい」





白「喧嘩はあつーい外でやれって ほら。」入口がららっ


彬羽「Σう」

飛天「俺はケンカする気無いんだけどな」








朱禅「いや。このハエトリ草 いいんじゃね?」じー。

蒼月「Σマジで!?」




朱禅「普通のに比べてめちゃ動くし
何より窓辺に置いたらなんか踊るし よく見たら可愛くねえ?」



庵「かわいい?」悩。

シロ「・・踊るのか」引。






朱禅「よし。こいつ貰うわ」

飛天「やたっ! 長老組に怒られずに済む!」

彬羽「怒られてるのか お前。」







飛天「あ。そうそう

たまに間違って指とか食らいに来るけど避けてな。
下手したら根本から持ってかれるぞー」


シロ「Σんなもの人に渡すな!!」







粋「・・知ってた。」がくぶるっ

白「お前そんなのにかじられて よくバラバラにならなかったな」

粋「Σぎゃあああ思い出したくない!!」ひいいっ





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