小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

7月10日

f:id:t00c:20190710131952p:plain



<割烹 春一>



がららっ


ひな「いらっしゃ Σどうしたんですか!?」


白「練習中の事故だ」


粋「Σあだだだたっ ちょそれいたっ!」

つつじ「あーもう。ほれ、そこ座りい」


庵「あーあ。ぐるっぐる巻き」


朱禅「なんだ足折ったのか? 」

粋「そこまでやわじゃねえよ。ちょっと捻っただけΣいだあっ!」

ひな「ちょっとですかこれ」



彬羽「頑丈な癖にちょいちょいケガしやがるな」

白「だな。

今回のは不幸な事故だった。」うんうん

ひな「何があったんですか?」



つつじ「どこぞのお兄はんが『動きが固い』とか何とか抜かして蹴り入れたら 転がってた小道具踏んで滑って転んで勢い余って足捻ったんどす。」

彬羽「原因完全にお前だろうが。」

白「悪気は無かった。」きっぱり

 


粋「歩くのつれー。
ちょっと休ませてくれ」ぐったり

ひな「それは良いんですが あの家帰れるんですか?

山道の上 石段めちゃめちゃありますよ?」


粋「Σう。」



庵「この際 罪滅ぼしにおんぶしてあげたら?お兄ちゃん」

粋「Σそれはそれで嫌だああっ!!」ひいいっ

つつじ「家着くまで延々精神攻撃されそうやな。」





白「多分痛い足引きずったり引っ掻けたりするぞ?」

※兄の方が10センチ低い兄弟。


庵「ああうん。普通に無理っぽい」

 



つつじ「あかん。普段から獣道通っとる人や
危険すぎる」

白「ワザとやるかもしれないけどな」しれっ

粋「Σすんません!全力でお断りします!」
白「そもそもやらない。」きっぱり



彬羽「手前 自分が原因の癖に容赦無しか。」

白「事故だ事故。

あ、あんみつ3つな。」




一同(Σさりげに奢った!!)

ひな「実は気にしてるんですね。」

 


つつじ「ん?わてもええのん?
言うとくけど、もう帰るから代わりに運ばんで?」

粋「Σダチを見捨てるなよおお!!」

つつじ「んな事言うても わて明日早いんやもん!!」



白「いや大丈夫だろ。」

粋「へ?何が?」


白「バカラス、最近飛天がよく来るんだよな?」

彬羽「ん?あいつ頼りか?
確かによく来るが そんな毎日毎日 仮にも頭が里を空けて

飛天「ちゃーす。
あっつあつの湯豆腐 一人前ー!」

ばささっ 








飛天「Σなんでいきなり殴る!?」

彬羽「手前は頭としての自覚が無いのか!
豆腐食いにわざわざ来るな!!」



朱禅「落ち着け。お客様だぞ」

庵「そうそう。湯豆腐は原価やっすいのに高くても注文入るから店からしたらお得なんだって
ひな「庵さん。しー

その手の事は教わってもお客さんには内緒で。」



飛天「あの。オーダー変えても
朱禅「あっれー ヤバイヤバイ 既に豆腐が鍋の中だあっ」棒読みっ


飛天「うん、 湯豆腐で。」


粋「羽が地べたにずってるぞ」

飛天「気にすんな」

つつじ「確かそれ かなりヤバい時の鳥の仕草やんな?




白「細かい事はいいや。
飛天 薬今すぐ作れるよな?」

飛天「へ?物にも寄るけどな
何の薬が欲しいんだ?」



白「足の捻挫に効くやつ。
飲んだり塗ったりしたら即治るの頼む。」

飛天「何か薬を勘違いしてないか?」

 

白「ケガや病気を治すのが薬。合ってるだろ?」

飛天「間違ってねえけど即座は無理!
薬学は魔法じゃないんだよ!!」



彬羽「ケガをした時に寝てればその内治るだろ
アレを手助けするのが薬だ

薬を使えば治るのでなく、薬は体が治そうとする働きを手助けする物でしかない。」

白「そうなのか?」

庵「Σめちゃ解りやすい!」おおっ



飛天「あー。解説慣れしてる奴がいて良かった」ほっ。

粋「なんかマジでごめんな」

飛天「って あれ?ケガしたのお前か。
ちょっと見せてみ?」

粋「Σあだだだだだだ!」


飛天「ちょっと煩い。」

粋「Σはいいいっ!!」びくっ 


つつじ「うわー。文字どおり弱味握られてるから逆らわれへん。」うわあ

白「涙目で耐えてるな」



飛天「あー。成る程こりゃ痛いな
足の腱傷付いてるっぽい
無理すると歩けなくなるぞ」

粋「Σマジで!?」


飛天「マジで。
けど、安心しろ 正しく固定して出来るだけ大人しくしてりゃお前の回復力なら一日で治るだろ

あ。ちょいこっちの誰か押さえて」

つつじ「はいな。 さっすがやなー」




飛天「覚えろよ?
この膏薬を塗って更に上からこう閉じる
んで、固定の仕方は


ぐううううううう 





ひな「・・まだ何も食べてませんでしたね。」

飛天「そういえばそうだった」ぐうう。




白「よし、奢る
好きなの好きなだけ注文しろ。」

カードきらーん。


粋「Σ兄上何すかそのゴテゴテしたカード!!」

 


ひな「あら知りません?

一定以上の貯蓄のある方のみ持つことが出来る 徳川マークのカードです

支払い能力がある人しか持てないので後払い出来るんですよ?」

粋「Σそういや貯めこんでた!!」

白「お前も早くここまで来い」にやにや




つつじ「よう財布落とすから 徳川トリオに作らされたらしいわ。」

庵「あー。成る程」納得。





飛天「じゃ さっさと処置してゴチになりやーす。わーい」



彬羽「物凄く気にしてたんだな お前。」

白「何がだ。 暑さでボケたなバカラス」



朱禅「彬羽。
お客様  な?」

彬羽「Σぐっ」





粋(結局 どうやって帰ろう) うーん。






>サイトトップに戻る