9月9日

粋「今朝は朝涼しかったよなあ

あー 寝坊したっ」あくびふあっ

テオドール「ようよう秋の気配に御座いますかねえ。
昼間はまだ暑くなりそうで ん？」

石燕「あー。肩凝る」ぱきぺきっ。

粋「お前 寝てるだけで疲れてねえ？ おはよう」引。

石燕「冷えたら冷えたで 血流悪くなるんすよね」肩とんとんっ

テオドール「冷えると言程の事ではなかったような」苦笑。

白「そろそろ布団が嬉しい時期だな」

猫「にゃああん」ごろごろっ

石燕「冬も近いんすねえ
あー嫌だ」ため息っ

粋「お前 夏は夏で夏バテするし
つか、まだ9月だっての」おい。

白「なんだ？
石燕寝られなかったのか？」あれっ

石燕「あーいえ

あっしにしては寝てたもんで自分の重さで肩凝ったと言うか「ガリガリだろお前。」

与一「体力が無いからな。
自然に寝返りが打てないらしく」うーん。

粋「お前、よく生きてられるよな」引。

石燕「彬羽さんとかのパワフルさが羨ましいっすよね」あっはっは

彬羽「全く嬉しく無いんだが。」困惑っ

シロ「うむ。今のは 仮に俺が名前出されても 『そうか。』としか言えぬわ」うむ。

白「つまり寝すぎて体凝ってるんだな」ふーん。

家康「え？肩凝り？
じゃあ軽く揉んどく？」ひょこっ

テオドール「Σああ そう言えばお茶汲み肩揉みその他
パシリの事ならお任せあれで御座いました！この将軍様っ」

石燕「えー。いいんすか？」へらっ
 
家康「任せて任せて
天海が常に体バキバキだからねえ
なれてるよ」よいこらせっ

彬羽「そう言えば
いわゆる按摩は 武芸の経験者、しかも手練が多いと聞くな」ふむ。

シロ「む？そうなのか？」

彬羽「熟練の武芸者は 人体の急所だけでなく、人体の造りまで把握していると言うからな
そう考えれば成る程か。」

一同（そういや 熟練の武芸者だった。）

千様「殿、将軍な事も忘れられがちだしねー」うんうんっ

家康「はいはーい。力抜いてね
いきなりだと痛いだろからリラックスリラックス」へらっ

石燕「いやー。すいやせんねえ」

与一「お前 人間の癖に
将軍に肩揉みをさせる事に何の抵抗も無いのか」えええっ

石燕「まあ、人間じゃねえって良く言われやすし。」

家康「あはは 私としては気にしないで貰える方がありがたいからねー

ホント石燕ちゃんは 話しやす

ぐきっ。

白「家康、親指が向いちゃダメな方向いてないか？」

家康「Σぐっわあああーーっ！！！」床ごろごろっ

千様「石燕さんたら
力んじゃ駄目って言われてるでしょー」もー。

石燕「Σへなちょこのあっしが故意にやらかせると！？

つか指へし折る程ガッチガチ筋肉とか 出来んの彬羽さんくらいっしょ！！」えええっ

彬羽「・・・。」

シロ「出来るから恐ろしいな。」うむ。

家康「くっ！見誤った

まさか指が入らない程の頑固な肩凝りとはっっ」油汗だららっ

与一「Σすまん！うちの本体が不健康で物凄くすまん！！」ひいいっ

白「良いから 早く診療所行ってこい」な？

シロ「熟練の武芸者が 肩凝りに負けたぞ」おい。

テオドール「どんだけ頑固なコリなので御座いますか」ひええっ

蒼月「つーかさ
そんだけバキバキならさ。
下手に触ったらマジでうっすい筋肉逝くんじゃないの？

少し得意だからって 少しは考えろよバカ殿」やれやれっ

家康「Σ指へし折れてる人間に容赦ないっ
けど的確っ！」くうっ

粋「あれ？お前何処行ってたんだよ
珍しく早起きでさ」

テオドール「おしろい臭くも御座いませんね」くんっ

蒼月「クソジジイが徹夜仕事から帰ってこないから

そろそろ3日だし マジ死ぬだろと思って邪魔して連れ戻してきたよ
このワーカホリック」ふんっ

魄哉「いやー。今年 災害が多いもので
チェックすべき事項がですね「手を止める気ゼロだから 軽く書類に墨ぶっかけてやったよ
ざまぁ。」ふふーん。

粋「うん。お前ちょいちょい 良い奴だよな。」

蒼月「Σはああ！？
話聞いてた！？ 」むかっ

テオドール「いえそれ、決死の覚悟が無いと無理に御座います
 
仕事の邪魔とか 下手こきゃ腹に穴空く勢いでボディーブローかまして来る方に御座いますよ。」

魄哉「やった覚えないんですけど。」おや

家康「イメージだろうねえ」いででっ

魄哉「おや殿、その指は。
半対側に折れば戻「Σ診療所行ってきます！！」ダッシュっ

千様「確認するわよ。

アンタ最高僧よね？」真顔っ

魄哉「一応。」真面目っ

白「肩凝りで偉い事になっちゃったな」

石燕「そっすね。家康さん 大丈夫っしょか？」

魄哉「あ。あの人は関節反対向きくらいなら大丈夫ですよ

戦国の時に 何回か治しましたし。」にこっ  

石燕「アンタがっすか。」ドン引きっ

魄哉「こう見えて医学の心得も一応有るんですよ。

ただ？西洋風なので 少し効果がキツ過ぎると言いますか」

粋「西洋って そうなの？」ひそっ

テオドール「んな事御座いませんが？」

白「西洋は下手すりゃ体飛び散る覚悟で 気功治療とかしないんじゃないか？」

千様「思いっきり東洋の神秘じゃない」ジト目っ

魄哉「いやー。さすが白君
よくアレに耐えましたよね
飛び散ったらトラウマでしたよ アレは」にこにこっ

石燕「Σちょ。何であっしガッシリ掴まれてんすか！？」

魄哉「え？ 肩凝り酷いんでしょう？」

石燕「Σすいやせん！この流れでほぐしは結構っす！！」

魄哉「まあまあ遠慮しないで 」よいせっと。

石燕「いやあのっ！最高僧で 政治のトップとか 雲の上のヒトにそんなっ」あわあわっ

シロ「家康との差よ。」

テオドール「あの、飛び散りかけたので御座いますか？」

白「俺、頑丈だし。
負けない自信はあった」どやっ

彬羽「コイツでもなきゃ爆散してたな。」引

魄哉「はーい。ではまず
指が通るくらいに事前にほぐしましょうか
はい。ちょっとスジ伸ばしますよー」

石燕「Σえ。ちょ」

ーーーーーーー
 

【裏庭】

小太郎「Σぎゃいん！？

何っ！何この断末魔！！」ひええっ

コマ『侵入者の可能性。
スキャンしま   あ、ご心配無く

うちのパピーですね。』カタタッ

小太郎「Σ心配するよ！？」えええっ

ーーーーーーーー
ーーーーーー

石燕「Σえ。 肩、軽いっ」腕回しっ

与一「Σ尋常じゃなくバキボキ言っておったが！？」えええっ

魄哉「僕の治療法は めちゃ痛いらしくてですねえ
それで、そう言うのは飛天君に丸投げして 医療関係からは退いたって奴です。」

千様「知識が有るなら痛くないようにしたげなさいよ「面倒臭いんですよ。」きっぱり

蒼月「このジジイ 基本何でも出来るよね

逐一粗いけど。」

粋「つーか。飛天のアレで
まだマシなんだ」ひええっ

白「飛天のは爆ぜないし。

それでも嫌だけどな」うん。

魄哉「さーて。では
軽くほぐれた所で本格的に行きましょうか」にこっ

石燕「Σえ。今からが本番！？」ぎょっ

彬羽「その 何だ。
一気にやると揉み返しとかがだな」助け船っ

飛天「多少熱いけど
肩こりなら 灸でも据える？」

家康「うん。ショック死する前にそうしたげて。」
包帯ぐるぐる巻きっ

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9月3日

【大江山】

粋「うっわ やっぱ此処はまだセミ凄えな」

ミーンミンミンミーン！！じょわわわっ

テオドール「喧しゅう御座いますねえ」むう。

茨木童子「虫の声に風情を感じるのは

東洋の奴だけって言うからなあ」苦笑。

粋「Σえ。そうなの？」

茨木童子「西洋の奴等には鈴虫でも雑音、騒音にしか聞こえないって話だぞ
脳の作りが何とかーって」頭指差しっ

白「お前去年、鈴虫の声が風流とか言ってなかったか？」あれ？

テオドール「Σぐ
その、１人だけ やっかましいとは言い辛くてっ」

酒呑童子「いや。普通にセミ 煩くね？」真顔っ

人魚「そう言う 風情もクソも無いマイペースな所が素敵ですぅ」きゃっ

茨木童子「て、事で悪いな。
ダミアン回収して貰って」よいせっと

灰こんもりっ。

白「うん。灰にしたのテオだし」

茨木童子「やっぱし？」うわあ。

人魚「でも今は賑やかなセミも  もうすぐ居なくなっちゃうんですよね。
今年も一気に静かになっちゃうんですね」しんみりっ

酒呑童子「まあ、7日しか生きられねえって言うからな。
今元気に鳴いてる奴等もなあ」

粋「なんか、夏の終わりのしんみり感、
此処に居ると凄そうだなあ」

茨木童子「だな。
そこら一帯にセミの亡骸転がるしな
足の踏み場も無いくらい」遠い目っ

人魚「気を抜くと踏んじゃうし、何とも言えない メシャア。みたいな音と感触しますし

嫌でも意識しないとダメなんですよねえ」ため息っ

粋「Σ思ってたのと違う！！」ひいっ
 

 

人魚「セミってあんま美味しくないですしね」ぼそっ

テオドール「Σそう言やこういう方で御座いました！ 」ひいっ

人魚「でも、魚の頭に比べれば まだ柔らかくて丸齧りしやす「Σ申し訳ありません！もう結構に御座います！！ 」

粋「秋口の大江山 ほぼ地獄じゃねえかよ
屍累々どころじゃねえだろ」引っ。

茨木童子「まあ夏の間中 そこらの木から樹液啜ってた奴等だ。
俺は何とも思わないけど」ふっ

粋「Σあ。
茨木ってそうか 半分植物みたいな物かっ」

ダミアン「夏の間友人達か生き血を啜られて続けておった 
みたいな物か」ざらざら復活。

人魚「あら思ったよりエグい」

茨木童子「毎日毎日毎日毎日そこらでうめき声が」遠い目っ

酒呑童子「うん。俺には何も聞こえてねえわ。
お前よく精神持つな」

白「けどな。
セミも土の中で長い事過ごして、
やっと出て来て 7日しか生きられないってバカラスが言ってたぞ
そこは許してやってもいいんじゃないか？」なあ

茨木童子「その地中の数年前も 
根っこからチューチュー吸い続けてんだけど？」

白「あ。無理だ
テオ、パス。」

テオドール「Σえええ！？」

粋「兄貴やめたげて
こんなのカラスでも無理だろ」

人魚「でも 生まれつき樹液しか受け付けない体って事ですよね
肉食獣が草食獣を食べる みたいな
分かり合えなくて当然ですよー？」

ダミアン「人魚殿、のほほんと核心突くタイプであるな」 

酒呑童子「あー。ダミアンも血しか無理だから 診療所で血液貰ってるもんな」ふむ。

茨木童子「・・・。」じーっ

テオドール「私が普通に物を食べられるのは 多種との混血だからに御座いますよ。」ひええっ

茨木童子「ま、いいか

どちらにしても 俺はセミ苦手だわ
煩いし」すたすたっ

テオドール「おや？東洋の方には良い音なのでは？」はて？

白「音量に限度があるぞ」真顔。

粋「あ。兄貴もセミ好きじゃねえんだ」
  
  

ダミアン「しかし、特定の液体しか受け付けぬ体とは
他人事に思えんな。

そう思うと 地べたに転がる亡骸も

セミ「じーっ！！ジジジじっ！！」
ぶばっ！ボバババババボッ！！！！

ダミアン「Σだーっ！！」

テオドール「あ。セミトラップに御座いますね。」

人魚「落ちて召されてるかと油断してたら
近く通った時に鳴きながら弾け回るアレ
ビビりますよねえ」あちゃー

ダミアン「Σいだだだだ！活きが良すぎるっ！
なんだお前ホントに死にかけか！！」あだだっ

  
テオドール「全力でセミに話しかけるのおやめなさいませ。」

粋「この山だぞ。返事したらどうすんだよ。怖えよ」真顔

ダミアン「そうかお前、

暗い土の闇の中より出でたこの世界で
最後の最後まで全力で生き抜こうとっ！」はっ

白「なんか自分と重ね出したぞ。」

人魚「オタクは感受性豊かですから
ダミアン「Σ人魚殿 私にだけ当たりキツくないか！？ 」
 

茨木童子「まあ、その辺も 吸血鬼と似ては居るのか」ふーん。

白「あ、戻ってきた」

テオドール「なんやかんやで お人好しな方に御座いますね。」ひそっ

酒呑童子「怒らせなきゃな」うん。

茨木童子「コイツ等が居なくなったら この山もやっと静かになるんだよな。 

嫌いは嫌いでも 少し物寂しくは有るか」ふむ。

粋（話聞く限り 土の中にまだまだ居るから居なくならねえけど
まあいっか。）うん。

茨木童子「ま、最後の最後までキッチリ生を謳歌しろ
そう言う生き物だって言うなら 叩き潰したりしねえわ」ふんっ

人魚「誰もやるとは思ってませんよー」にこにこっ

粋「鬼って やっぱそこらの人間より穏やかだよな？」

酒呑童子「俺に言うか それ。」えー

セミじじっ！

ぶばばっ
 
ダミアン「Σどわっ！こらいだあだだだだだっ！！！」ひいいっ

ぶすり。

白「Σあ。」

茨木童子「何で 人の腕から直で樹液吸ってんだ この害虫は。」青筋びききっ

ぶっすり。

粋「Σさ、最後まで生を謳歌しろって言われたから！？」ひええっ

 白「あれ？茨木の血って樹液なのか？」へー。

テオドール「ひょっとしてセミって
私達の遠縁とかに御座いますかね？」うわ。

茨木童子「・・もうこれ パーンとやっても
酒呑童子「我慢しろとも やれとも言いづれえなあ。」うーん。

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