小咄

小咄

くろねこ太郎の落書き部屋 小咄ページです

9月15日

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【芝居小屋】




挿音「ほいよ。こんなもんでどうよ?」キセルすっぱー。

つつじ「ほー さすがどすなあ」ほうほう

皐月「ホンマ助かったわー 大道具のおっちゃん腰傷めてしばらく休みなんよなあ」



挿音「だったらあの兄弟から目離すんじゃねえよ」


粋「Σ俺が壊したんじゃねえし!」

白「やるなって言う事やるから怒られるんだぞ」ふんっ

皐月「確かに危ない真似しとったけどな
躾で弟1本背負いすんなやお兄ちゃん」

つつじ「舞台裏狭いんやからシバくんやったら他所でやってや」ほんまにもー。



挿音「で、粋の奴んな怒られる様な何やらかしたんだよ」

テオドール「えーと。 命綱つけないで セットの上、ほら天井の梁のところで御座いますね。
あそこ登って「前それで段差に変な落ち方して寝込んだよなあの馬鹿
そりゃ怒られるわ」ああうん。


白「舞台裏は安全第一だ。」びしっ

粋「Σ大道具に向かって1本背負いは安全なんすか兄上!?」

白「家康に教わった所なんだ」しれっ

粋「Σなんでんなもん知ってるのかと思ったら
やりたかっただけかよ!!」



挿音「ま、いいや。
んじゃ約束通りこいつ借りてくぞ」

粋「Σえ 何の話!?」

白「いいぞ、なんならテオもつけるし」

テオドール「Σえ!?」



挿音「いやーマジで助かるわ

ちっと緊急の仕事入ったんだけど 忍軍人手足りねーしなあ」きらーん。

粋「Σ嫌な予感しかしない!!」ひいいっ

テオドール「Σあああのっ 私戦闘には向か「ヤバくなったら灰になるとか 隠密としちゃ便利じゃね?」

テオドール「Σ何やらせるつもりに御座いますか!?」




皐月「いってらー。
さて、幕開ける準備しよか」すたすた。

つつじ「せやな。あー間に合って良かったわ」うんうん


白「俺は出番ぎっちりだし、今回助けられないから
頑張って生きろ。」

粋「Σ言うくらいなら売り飛ばさないでくれよ!」

テオドール「くっ! そのお言葉を頂いたからには無事生還果たしてお見せしますっ!」くううっ


挿音「いや別に戦場放り込むわけじゃねーからな?」






間。






挿音「お。アレだアレ
あんま前出んな 見つかんなよ」しーっ

テオドール「お手伝いって尾行に御座いますか」ほっ

粋「え?何 あの唐笠の奴の後をつけりゃ良いの?
お前1人でなんか問題あんの?」

挿音「問題つっかな 逃げ慣れてんだよ
でもってまだ此処等じゃ何も仕出かしてねーし、逃げるの上手えから顔もハッキリとは解らない
つまり本人と確認が取れたワケでもねえんだわ

だからまずは尾行して確認だな。」

粋「お前ら相手に逃げ慣れてるって
何者だよあのオッサン」ええー。




挿音「爆弾魔。」


どむっ!

テオドール「Σぎゃーーっ!!」

粋「Σテオーーッ!!」ひいいっ


挿音「あーやっぱ間違いねえわ 回収頼んだ」だっ!


粋「Σうっお!ギリで灰になってるけどめちゃ飛び散ってる!!
え?え?俺1人で回収すんの!?」えええっ

灰ひらひらっ






更に間。






テオドール「あー 死ぬかと思いました」ほっ。

挿音「おう。復活早えな」

テオドール「灰の8割あれば再生可能ですので」

挿音「へー。便利だな
よく集めたよなお前。」

粋「うるせえよ」ぜーぜー。


テオドール「あの。今回はホント私お役に立てる気がしないのですが」

挿音「いや 本気でヤバくなったら投げ付けて煙幕にでもすっかなー?とかよ」

粋「鬼かお前は」うわあ

テオドール「あ 成る程。それ前に白さんもされてましたね」うんうん。

粋「Σごめん!うちの兄貴が1番酷え!!」ひいっ



挿音「お前はお前で最悪囮にしてもくたばんなさそうだし
ま、さっきので本人確認取れたようなもんだし とっととふん縛るか」

粋「あの、俺死亡フラグ立ってねえ?」




テオドール「しかし 何故こう言う犯人は港が好きなのでしょう?
あちらの小屋が潜伏場所の様ですね」ふむ。

挿音「そりゃ いざとなりゃ船でササッと逃げれるからだろ?」

テオドール「成る程。」おおっ

粋(ヤバい奴はヤバい奴の思考解るんだな。)ふむ。


挿音「あ、そうそう
これからぶっ込むけどよ。
まだ上に許可取ってねえから 騒ぎになりゃ普通に同心やなんや来るからよササッと片付けてさササッと撤収 良いな?」

粋「良いけど盾はやめろよ
撤収出来ねえしよー。」

テオドール「心得えました いつでも煙幕準備しておきます!」





挿音「じゃ。行くか
手前ら気を抜くんじゃ


腐ったドブ板踏みばりどぼーん!!!

テオドール「Σあーーっ!!」


挿音「Σ何してんだコラアアア!!!」




小屋の中『Σ何だ何だ!?』わやわやっ

粋「Σやっべ気付かれた!?」


挿音「ちいっ! また逃げられちまう
しゃーねえ速攻かけるぞ!」

粋「Σえ。テオは「乾かしゃ復活すんだろ!!」




爆弾魔「Σおのれ幕府の犬共
挿音「うっせえとっとと沈め」

どむっ!!

粋(どっちが爆弾魔だろう) うわあ。



挿音「よっしゃ捕獲完了。
そっちの有象無象は頼んだ」爆弾魔縛り上げっ



爆弾魔の仲間「おのれ徳川 お頭を離せ!」わらわらわらわらっ

粋「ええー

あーもう 一気にやっちまうからな!」ぼぼっ




挿音「あ、いや 普通に考えて小屋の中まだ火薬有んじゃ

粋「Σあ」





ーーーーーーーーー

【芝居小屋】


白「どうにかして俺も行った方が良かったかな?」 うーん。

皐月「いやー それこそ被害増大してたんちゃう?」


港の方 爆煙もうもうっ。


ーーーーーーーーー




同心「うおお!なんじゃこりゃ!」

岡っ引き「旦那ー! こっち不審な浪人共が焦げてます!!」



粋・挿音(あっぶねー!!)ゴザかぶりっ

停めてあった船でぷかぷかっ



粋「お前これ 忍びとして減給もんじゃね?」

挿音「いや 顔割れてねえ爆弾魔捕まえたしプラマイゼロだろ?」

爆弾魔失神ぐったり。

粋「ゼロなのかよ」

挿音「うっせえな。お前がアホな真似しなきゃ良かったんだろがよ」ちっ

粋「Σ手伝わせといてそれかよ!」

挿音「んっとに 1人でやりゃ良かった畜生が」ちっ

粋「ん?ちょい待て 手伝い?」はっ

挿音「ん? Σあ」



粋・挿音(Σテオ忘れて来た!!)











同心「えっと。アンタなんでこんな所居たの?」

岡っ引き「言葉解るかな?えーと、じゃぱにーずすぴーく?」



テオドール「ニ、ニホンゴワカリマセーン」冷や汗っ





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9月14日

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【町外れ ボロ屋敷跡】



粋「ここのはずなんだけどな」えーっと

石燕「1人で来ない方が良かったんじゃないすか?危ない物かもしんないんしょ?」

粋「いやまだ噂の範疇だもんよ

マジで怪異なら兄貴に報告しとかなきゃいけねえけど、ほら 今日芝居小屋出だから無駄な時間使わせらんねーし。
一応カラスにゃ言ってきたけどさ」メモ書きガン見っ

石燕(自ら進んで雑用する辺り 下僕根性染み付いてるっすねえ)

粋「つか1人ってお前はよ。」

石燕「あっしの体力で戦力になるとでも?」真顔。

粋「・・中身与一になっても スタミナがな」ああうん。



石燕「やっぱ蒼月さん引きずって来たら良かったすかねえ
一応晴明さんに貰った御札の山持ってきたんすけど いまいち使い方が」ごっそりうーん。

粋「めちゃめちゃ頼りになる気がすんの気のせい?」

石燕「いや使えないんすって、
あっしの場合独自で変な特技身に付けまくったんで 陰陽師として育成し直すには生まれ変わるないしないと無理らしいっす。
言わばステータス振りわけ失敗すね」真顔

粋「Σ際限無く勿体ねえ!!」




石燕「ま、でも見える方に特化してるんで
どっから何か来るかくらい解るっすよ」

粋「へ?どっからって
マジで何か居んの?」ぎくっ


石燕「Σこんだけビンッビン来てんの解んないんすか!?」えええっ

粋「Σいや俺霊感とかゼロだしっ」

石燕「Σ霊感以前っす!バケモンがそれでよく今まで無事だったすね!?
今からお兄さん呼んできた方が良いんじゃ

後ろ高さ50センチ!はい 両足避けてっ」くわっ

粋「Σ地味に高ええええ!!」ひいいっ






前方の木すぱーん。

どさささっ!


粋「Σスッパリ!?」背筋ぞわっ

石燕「飛ばなきゃ足がああなってたっすよ
あー成る程 なんか見た事有る人等っすね」ふむ。

粋「え?何 お前の知り合い?」



石燕「前に辻斬りしてた鎌鼬居たの覚えてるっすか?」冷や汗たらり。

粋「Σお前のせいで家康に狙撃されてた奴か!!」ひいいっ

石燕「あっしは言う程なんもしてないっす!
単に人に化けてた妖怪見破っただけっすよ!」

粋「いやでも それ絶対恨み買ってるだろ!
え?つか鎌鼬って 魄哉と彬羽に連行されてなかったっけ?」



石燕「鎌鼬は基本三つ子で生まれるそうっすよ。」

粋「Σあ、敵討ち?」

石燕「彬羽さんが一緒だったんで命までは取られて無いとは思うんすがねえ」うーん。

粋「Σ魄哉のイメージ酷えな!!」


石燕「政治って 綺麗事じゃ出来ないんすよ?」ふっ

粋「うっ 大人の意見っ」たじっ




石燕「って事で 来る方向はきっちり教えるんで
あっし助けつつ 体力勝負お願いするっす。

はい、お箸持つ方来るっすよ」

粋「Σ普通に右で解るわ!!
うお速ええええっ!!」ひいいっ




ーーーーーーーーーー




江戸城某所 晴明の結界内】




晴明「お?

ありゃ 妖怪絵師に渡した札間違えたわ
ま、いっか 資料じゃし。
どっちにしても素質のみで扱える物でも無いか」適当っ





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石燕「見様見真似 簡易結界完成っす!」くわっ

粋「お前 ホンット凄えな」既にザックザクッ

石燕「魄哉さんと晴明さんのを記憶頼りにやってみたんす
付け焼き刃なんで強度はあんま期待無しでお願いしま ぜひゅー。」ぜーぜー

粋(体力無さすぎて陰陽師やんのは無理だうん)納得。



石燕「絵を具現化しても相手がこれじゃ捕まんないと思うっすし、
あんま長く持たないんで 出来たら早めに追っ払うなりぶちかますなりお願いしたいんすけど。」ぜーぜー。

粋「ぶちかますって言われてもな 兄貴じゃ有るまいし」うーん。



石燕「勾陣なれば良いんじゃないっすか?」

粋「自分の意思でなれない上に 高確率で記憶飛ぶから色々責任取れねえんだけど」



石燕(あ。仮に化けてもあっしが骨までバリバリ食われるパターンすね)うわあ。



粋「良し!ここまでザクザクなら今更多少関係ねえや
次突っ込んで来た時取っ捕まえてやらあ!!」ヤケクソッ

石燕「Σちょ危ないっすよ「お前はそこ居ろって これでも頑丈さには定評あんだからよ」すたすた。



石燕「いや頑丈とかでなく

鎌鼬は三兄弟だから 2匹居るんすてば!! 」

粋「へ?」







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シロ「今頃起床か
重役かお前は」ため息。

白「寝やすい季節だよな」あくびくわっ

千様「白君は年中すやすやだけどねー」

テオドール「はい、お水汲んで参りました
顔を洗ってスッキリと Σあーっ」


躓きばしゃあ!!


千様「Σぎゃっ 白君大丈夫?」

白「」ずぶ濡れっ

テオドール「Σぎゃー!申し訳御座いませんっ」ひいいっ


シロ「ん? おい。どうした?」

白「えっと、 あのな 俺水苦手だろ?」水滴りぽたぼた

テオドール「はははいっ 本当に申し訳御座いませんっ」土下座っ



白「びっくりしてやらかしたかも。」真顔。

彬羽「何をだ。」嫌な予感っ






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石燕(Σ鎌鼬焦げたっ!!)


鎌鼬兄弟焦げ焦げぷすぷすっ

粋(勾陣)「グルルルッ」うろうろっ


石燕「うっわ 肉食獣みたいな動きを
つか四足歩行て Σあ」

粋(勾陣)「!」




石燕「Σぎゃー!来るなあああ!!」しっしっ!

御札びしばしっ

粋(勾陣)「Σがうっ!?」地味にダメージっ

石燕「Σはっしまっ 半端にダメージ与えると」はっ。


結界ガリゴリッ 炎ぼばばばっ!

石燕「Σだああ蒸し焼きっ 本気で食われるうう!!」ひいいっ



石燕(与一)「何をしとるか馬鹿者!代わるぞっ
己の命がかかっとるのだ加減するな!」どろんっ


結界ガリゴリメキメキっ



石燕(与一)「・・・。」

弓きりきりっ

石燕(与一)「さすがに至近距離で知人の眉間射貫くのはな」うーん。

石燕「なんで即殺害なんすか 引っ込め。」どろんっ


石燕(与一)「Σ馬鹿者!戦場において要らぬ人情は命取りぞ!!」どろんっ

石燕「Σアンタも人情で結局なんも出来ないんしょが!!つか人の体ポンポン乗っ取んのやめろってんしょがい!」どろんっ

石燕(与一)「Σはああ!? なんだ仕留めれば良いのか毒でも塗れば良いのか!?
霊感強いだけの一般人がモノノフに意見するでないわっ!」どろんっ

石燕「一般人は結界張んないっす!!口だけのアンタよりはまだ役にたつっす!」むかどろんっ

石燕(与一)「喧しわ!この状況でお前に何が出来る大人しく体を空け渡せ「人の体で前科こしらえんな 絶対嫌っす!!」

どろんどろん どろんっ!



粋(勾陣)「がうっ?」おろおろウロウロッ





蒼月「この状況でよく1人口ゲンカ出来るなコイツ」うっわー。

石燕・与一「Σえ」



蒼月「ほれこっち見ろバケモン!」 髪の毛ひっつかみっ

粋(勾陣)「Σ!?」



ぐらっ

ばたーん!!



石燕・与一「Σなんで!?」えええっ


蒼月「うわ。マジで効いた」おおっ

石燕「Σ自信無いのに堂々と出てきたんすか!?」

蒼月「いやジジイがさ

俺の蛇眼は格上には効かないのが基本だけど。
暴走モードのコイツなら 精神はただの動物で猿以下だから理論上はいけるって言うからさー」

石燕「それで近付くとか凄い度胸っすねえ」うわあ。


蒼月「近づくってか 走るより速いとかってバカラスに投げられたからね。」全身擦り傷っ

石燕「相変わらずコントロール抜群すね彬羽さん」わお。




蒼月「さて。悪夢見てる間にお兄ちゃんに来てもら

どすっ!ずざざざざざーーっ!

ゴロゴロゴロッ


石燕「あ。同じく投げられて来たっすね」



白「着地失敗。」膝ぱんぱんっ

蒼月・石燕(Σ投げられ慣れてるっ!)




白「あーやっぱ戻ってたか
なんか焦げてるし いい加減自分でどうにか出来るようになれ」頭べしっ

粋「Σぎゃっ!?」ぼんっ


蒼月「あ。戻った」

石燕「伝説の生物の封印って あんな雑っついもんなんすねえ」なんか複雑。





ーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーー




粋「やっべ記憶ねえ

あれ? 俺そもそも何しにあんな所行ったんだっけ?」

蒼月「そこからかよ。」


石燕「反動で前後のまで記憶喪失なるんすか?」

白「ぽいな。
問題そこじゃないけど」むう。

石燕「へ?」




粋「あ!兄貴 そろそろ出る時間だよな!?
えーと茶菓子なんぼか持ってく?ほら帰りに買って来たし」うきうきっ

シロ「全身ザックザクに刻まれたのに余裕かお前は」うわあ。

白「茶菓子なら芝居小屋にも有るぞ」すたすた。

粋「ちぇー せっかく買ってきたのに」てくてく。




千様「なんか ベッタリ感増してない?」あらあ?


魄哉「封印ってのは 術者による力の支配ですから。
かけ直す度に 対象への術者の浸食度が増しちゃうんですよねえ」うーん。

小太郎「Σえ。それって」


魄哉「元が精神年齢低い子なんで
更にお兄ちゃん離れ出来なくなるんです」

千様「もはや呪いね。」あらー。

テオドール「いい歳してお兄さんベッタリな理由が解りました」うっわー

シロ「お前が言うか」

彬羽「何とも難儀な後遺症だな」うーん。




粋「あ!そだ 兄貴誕生日おめでとう」へらっ

白「もう過ぎたけどな。」困惑っ


蒼月「やっぱ若干記憶もヤバいみたいだね」ああうん。

小太郎「あんま勾陣になりすぎるとどんどんブラコン馬鹿が進行しちゃうのか やだなあ」うわあ。



石燕「封印キツ目にした方が良いんじゃないっすか?」

魄哉「それが ぶっちゃけ晴明さんでも無理らしいですよねえ
その辺はさすが神域の生物と言いますか」うーん。

家康「んー 暴走無ければ多少お馬鹿ブラコンでもいいなかって気も
白「俺がやだ。」げんなり





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